2018年2月17日土曜日

かぼちゃの基礎知識 日本かぼちゃ編

日本かぼちゃについて

Cucurbita moschata
ククルビタ モスカータ
東洋かぼちゃとも呼ばれる品種

主な品種として
バターナッツ、鹿ヶ谷などひょうたん形
鶴首、南部一郎などへちま形
黒皮、勝間南瓜、愛知大ちりめんなど菊座形があり、ユニークな形状をしたものが多い。

日本かぼちゃは原産が中央アメリカの熱帯気候のため、高温、乾燥につよい。生育適温は17℃~MAX35である。目立った病害もなく、無農薬栽培が可能。樹勢も強い品種が多く、果実には白い粉を吹くようにブルームが発生し、病害虫や水分の蒸発から守っている。
バターナッツは極早生、勝間南瓜は中生、南部一郎は晩成など日本かぼちゃの中でも品種差がある。

栽培方法はマルチをして、あんどん囲い。子蔓3本仕立てで2個着果というのが基本だが、最近では天空栽培(棚仕立て)も人気がある。少ない面積で栽培でき、受粉作業も簡単にできる。

収穫の目安はモスカータ種の特徴でもある五角形のへた(果梗)を基準にできる。若い時は緑色で瑞々しいが熟してくると木のように乾燥する。
バターナッツかぼちゃは緑色の線が基準になるという記述が見られるが間違いである。果実に斑に模様があるものやバターナッツなどは色合いが薄い緑色から白に、熟してくると黄色みを帯びてくるのでそちらでも判断が可能である。

日本かぼちゃは肉質が水っぽくやわらかい。味はほんのりと甘く、煮物にすると味付けを邪魔しないため和食でよく使われる。醤油と相性がよい。

バターナッツはスーパーなどで見かける機会も多く、熟してくるとフルーティーな香りと特徴的なオレンジ色の果肉で人気が高い。味はそこそこ甘い程度。フルーティーな香りが邪魔をするので煮物にはむかない。一般にはポタージュスープやローストで食す。若取りをして浅漬けなど生で食すこともできる。


2018年2月16日金曜日

万次郎かぼちゃの栽培 後片付け

来年の準備

万次郎かぼちゃの収穫は霜が降りるまで続きます。ただ、私は専業農家ではありませんので処理能力に限界があります。11月中旬、万次郎かぼちゃは次々に花を咲かせていますが、心を鬼にして草刈り機で刈ってしまいます。

(注意)未収穫のかぼちゃに草刈り機が当たると弾かれて大変危険です。

かぼちゃの葉や茎、雌花の蕾などは一応食べられるそうですが食べる気はありません。ちなみに皮やわた、種の方が栄養があるそうですよ。

植物残さは土に鋤き込んでしまえばよいのですが、どうせ霜に当たればぼろぼろになるのでそのままにしています。ただ、若い実は分解されなかったり、害獣の餌場になる場合がありますので片付けておいてください。

さて、私は毎年緑肥をまきます。いろいろな緑肥がありますが、ライ麦を使っています。
窒素固定にヘアリーベッチとか、バンカープランツや障壁にソルゴーとか、耕盤破砕に燕麦、クロタラリア、セスバニア他にもからし菜やマリーゴールドなどコンパニオンプランツになったりセンチュウ対策だったりあるなかで、ライ麦を選びました。
センチュウ対策や耕盤破砕などにも期待はしているのですが、一番の理由は敷き藁です。オオムギなどマルチムギも考えたのですが、実際に使ったことのある先輩いわく、秋になると分解しつくされて普通に雑草が生えてくるとのことで却下しました。ヘアリーベッチなど雑草対策になる緑肥も、万次郎かぼちゃは肥沃な土壌を嫌うと聞いて却下となります。
また、緑肥を育てると畑に足りない栄養素を見極めることができます。

まき方は、条まきです。といっても種まき機を使う訳ではないので適当に、条になるよう畑を歩きながらまいて、その上を歩いていくだけです。覆土はしない、楽チン種まきです。

そのあと12月に麦踏みがてら、ようりんとけい酸カリをまいて、1月、2月に麦踏みをしておしまい。4月の下旬にライ麦は刈って、5月の連休に定植というサイクルです。

参考になれば幸いです。



万次郎かぼちゃの栽培方法 番外編

農家の方から聞いた手法

万次郎かぼちゃを効率よく、秀品を多く出荷するために、工夫されている手法をご紹介します。

万次郎かぼちゃ苗を購入し、定植する。一反で五本が基本。苗と苗の間隔は直線距離で15mは離す。受粉用苗は倍。別のほ場で育てる。肥沃な地は避ける。肥料は初期生育を促す為、アミノ酸系肥料と緩効性肥料を。様子を見て中耕、追肥を行う。
初期は普通のかぼちゃと変わらない。地温確保のため透明マルチを基本とし、あんどん囲いをする。夜間に冷え込む場合はパオパオをベタがけする。雑草は初期生育に影響があるため、防除に努める。勢がでれば放っておく。
本葉が5枚になったところで先端を切除する。
第一~第四までの子蔓のうち、勢のある子蔓を三つ残す。大体が第一は勢がない。
三本の子蔓を真っ直ぐ伸びるよう誘引する。
全て人工受粉を心掛ける。雄花と花期が合わない可能性もあるので早生品種のかぼちゃを別個栽培しても可。育成時に目立つ病害はないため無農薬で栽培できる。高温時株が弱る場合もあるが、自然治癒する。
果実は1.4kg~2.0kgまでで収穫する。果皮が固ければ収穫できる。一箱10kgに揃える。規格外(傷や大きさが不揃いなど)品は加工用に回す。事故を防ぐため45日~60日キュアリングをして出荷する。温度によって登熟の度合いが変わるので積算温度で考える。目安は糖度が20度以上。

いわゆる子蔓三本仕立てですが、こうすると初期の成長が鈍くはなりますが、節間が短くなり管理しやすいようです。
万次郎かぼちゃは約12節以上で雌花を咲かせますが、第一果は不良になりやすいため掻くことを考えると16節以上かかります。
節間が短くなればなるほど、栽培面積を広くとれるので効率があがるとのことです。
また、一般的な西洋かぼちゃは45日~60日前後で収穫をするのですが、日本かぼちゃは約30日前後と短いです。どうやら夏の暑さに強い日本かぼちゃの特性を持っている万次郎かぼちゃは西洋かぼちゃに比べて早めに収穫することができるようですね。



2018年2月14日水曜日

万次郎かぼちゃの栽培方法 まとめ

万次郎かぼちゃ作りのポイント

かぼちゃは土手かぼちゃという言葉があるくらい、強い作物です。と一般に言われますが、農家の方からすると日本かぼちゃは売れないし、西洋かぼちゃは、暑さや寒さに弱いし、肥料食いだし、すぐに病気や害虫がつくし、しかも整枝作業が面倒。そのくせ収量も収益性も低い。また、畑を占有する面積も期間も長いため、他の作物を作った方が儲けがいい。と言われるのではないでしょうか。

熊本のように県がバックアップするという場合を除いて、農家の方が万次郎かぼちゃを作る場合は、秀品率をあげる(青果卸用)。収量を増やす。販売先の確保。と問題が山積みです。
しかし、耕作放棄地にすると税金が高くなるのでとか、畑をする時間がなくてあまり手をかけられないといった方には、万次郎かぼちゃはおすすめです。

万次郎かぼちゃ栽培ポイントの一つ目は、貧栄養状態を維持すること!です。かぼちゃの実が熟してくると葉が黄化してくるぐらいが丁度よいです。収穫時にも分かりやすいですし蔓の暴走も防げます。貧栄養状態というのは、土壌に栄養素が全く無い状態ではなく、かといって一般書にあるような堆肥が1aに何tとか化成肥料をなん㎏というのは必要ありません。
かぼちゃはもとより吸肥力が強い作物ですが、万次郎かぼちゃは桁違いです。また、貧栄養状態の場合はしっかりと不定根がはびこって株が風に強くなります。

万次郎かぼちゃを育成している先輩(師匠?)は、耕作放棄地にトラクターをかけて、牛糞堆肥を突っ込み緑肥をまいたらあとは何年も無施肥で問題ないと言っていましたが、実際に無肥料無農薬で栽培される農家の方もいるようです。


「畑に足りないものだけ足してあげるぐらいが丁度いい」「肥料をあげると貯蔵がきかなくなる」とお話ししているのは高知ものべ川有機農業推進協議会の山中会長です。この方は一株で200個とる猛者です。

二つ目のポイントはできる限りほ場に入らない!です。人工受粉や誘引作業など仕方がない場合以外は近づかないようにします。
注意していても服にかぼちゃのトゲが引っ掛かったり、つまづいて茎や葉が折れます。万次郎かぼちゃがうどんこ病にかかったという話は聞いたことがないですが、株が弱るとモザイク病やうどんこにかかるそうです。
あと、挿し木苗は抵抗力が弱いのでモザイク病がでやすいらしいです。ぼこぼこの奇形果は食べたくはないですね。

モザイク病は治療法が全く見当たらない恐ろしい病気なので、発症が見られたらすぐに切除してほ場から離れた場所で処分しましょう。勢(せい)があれば感染していても表にはでてきません。

三つ目のポイントは、収穫時期を見極める!です。せっかく苦労して作ったかぼちゃです。おいしくいただきましょう。若取りは食べれませんし、熟すと味が狂います。霜が降りれば葉や茎は溶けるように枯れていきます。天気予報とにらめっこの日々が続きますが、急な早霜の場合はパオパオやブルーシートをかけてしのぎます。川の側や山裾の方は風が強く霜が降りる予報でなくとも痛みますので早めの収穫を心掛けてください。

四つ目はキュアリングの期間はお好みで!です。私が一番おいしく感じるのは10日から15日前後です。万次郎かぼちゃのすごいところは貯蔵期間の長さ(約1年)ということもあって長く置くこともできますし、インターネット上では2ヶ月置けば糖度が高くなるとありますが、私は香りや食感は劣化していくように感じます。ご自身にあったキュアリング期間で賞味ください。





2018年2月13日火曜日

万次郎かぼちゃの栽培方法 ④

収穫までの流れ

私は毎年5月の連休に定植します。なのでそれまでに土作りを済ませています。

作付け1週前にライ麦畑を草刈り機で刈り上げ、植え付けをする場所を決めて、適当にライ麦を抜きます。以外と簡単に抜けます。
抜いたところに元肥は入れずに、そのまま定植します。マルチなども張りません。ただ、この畑には恐怖のウリハムシがいるので必ずあんどん囲いをします。四本の支柱を立てて、底を抜いた肥料袋を被せるだけですが、効果は絶大です。ウリハムシは金銀テープなどのキラキラするものでも忌避効果があるようで、支柱にくくりつけてたなびかせてもいいかもしれません。あんどん周りの敷き藁には、しっかりと水をかけます。

あんどんの上から葉がでてきたら、風の強い日を避けてあんどんを外して株元に敷き藁を敷きます。受粉用かぼちゃも同様にします。

ちなみにこの受粉用のかぼちゃはポアロという片山種苗オリジナルのF1品種だそうで、比較的早くから咲き始め、遅くまで咲き続けるという花期が長いことが特徴です。花粉の量もすこぶる多く、雄花が咲くと虻や蜂が集ってきます。バターナッツかぼちゃの頭を長くしたような実がつき、普通に食べれます。味は普通に日本かぼちゃです。バターナッツかぼちゃよりは食べやすいです。ただ実をつけると樹勢が落ちやすいので私は雌花をとります。

通常のかぼちゃ栽培であればここから整枝作業が大変なのですが、万次郎かぼちゃですることといえば誘引ぐらいです。私は螺旋を描くようにかぼちゃの蔓をまとめていきます。蔓が敷き藁に絡みついていますが気にせず巻いていきます。そうしないと真っ直ぐ他人の畑を侵略しようとするからです。

ライ麦の2番刈りは、誘引してから行います。3番刈りはしません。ある程度風避けにもなりますが、夏の暑さで勝手に枯れてくれます。

あとは受粉作業ぐらいですが、基本的に虫任せです。人工受粉の手順は、朝の七時ぐらいまでに、雄花を摘んで花びらをとり、雌花の柱頭に触れるか触れないかぐらいにつけます。雄花一本で5、6本は受粉できます。
受粉用の株が弱ったり、枯れてしまった場合は近くの農家で雄花をもらってきてもいいと思いますが、今のところ経験がありません。

(注)万次郎かぼちゃは天候不順や受粉株と花期があわず、受粉不良が続いてしまうと実の肥大化やつるぼけが起こるようです。

ある程度大きくなったら収穫をしていきます。目安については以前の記事をご確認下さい。


2018年2月12日月曜日

万次郎かぼちゃの栽培方法 ③

畑作り・土作り ②

畑作りはなにはなくとも物理性の向上です。どれだけ緑肥を蒔いて耕盤破砕を目論んでも、水がたまって抜けないようであれば作物は育ちません。

畑作り最初の冬はひたすらに溝を切っていました。明きょ排水というものですが、ユンボで作業できたらどれほどよいか。。。シャベルを使って時にはつるはしに持ち替えて、2m掘ったら休憩して、また2m掘ったら休憩して、終わらないと思われた作業も一段落する頃には畑に愛着がわきました。

物理性がよくなったら、自然と土もよくなっていきます。嫌気の細菌は鉄を還元したり、糖分を餌に硝酸態窒素を空気中に窒素として放出してくれるのですが(脱窒)、硫黄を溜め込んで植物に有害な硫化水素を発生させます。

次に緑肥を蒔きました。2月の初旬から播種しても育つ、ライ麦を選びました。通路も関係なく5kgほどばらまきました。
肥料を入れていなかったせいか、深く耕していなかったせいか、麦踏みをしていなかったせいか原因ははっきりとしませんが、分けつも進まず針のような麦が出来ました。ただ、一年間は土作りに専念しようと考えていましたので草刈り機で刈り上げて、梅雨入り前に、鶏糞ペレットを畑全体にばらまいて、ソルゴーを蒔きました。

ソルゴーも期待していたような背丈ではありませんでしたが、穂をつける前に刈り上げました。敷き藁の効果か雨上がりにほ場に入っても靴底にベッタリとついていた泥がつきません。土も弾力?があって作業性は驚くほど向上しました。

11月の中旬になってライ麦を条蒔きしました。敷き藁は大分分解されていたので、雑草を草刈り機で刈る前に条蒔きして刈った雑草を被せただけです。
12月に入って麦踏みを行い、合わせてようりんと粉状ケイカルを石灰の要領で散布しました。

1月、2月と麦踏みして5月まで放置。立派なライ麦畑になりました。ライ麦はばら蒔きすると麦踏みしづらいですし、何より景観が悪すぎます。

万次郎かぼちゃは某巨大掲示板で見て知っていましたので、物は試しと軽い気持ちで購入しました。高い苗だからと下調べはかなりしていました。

つづく





万次郎かぼちゃの栽培方法 ②

畑作り・土作り

はじめに断っておきますが、万次郎かぼちゃに限らず農家のノウハウは異論反論がつきものです。私の畑でたまたま上手くいっている、一つの方法をご紹介致しますので、参考にする程度の気持ちでご覧になってください。

まずは、なんといっても畑がないとはじまりません。家の庭などで万次郎かぼちゃを作ろうと思ったら、必ず後悔するでしょう。

現在私がお借りしている畑は、休耕田を畑にしたものです。晴れた日には土がガチガチ、雨が降ったら水がたまる最悪の畑です。

ただし、タダで借りているということもあって、ほったらかしの雑草畑にすると返してくれと言われかねないと一生懸命畑をしています。

畑の広さは約二反。4畝ほどは堆肥と籾殻くん炭などで土壌改良をして家庭菜園を楽しんでいますが、それ以上となると、週末農家の私にはとても管理できない。。。

東西に長い長方形の約7割は、植えるものも決まらず悩んでいました。そこで一先ず地這の作物をと考えてかぼちゃやマクワウリ、スイカなどを作ったんですが、ウリハムシの猛攻にあってマクワウリやスイカはほとんどの葉を食べられてしまいました。残ったかぼちゃも整枝作業に追われ、うどんこ病とウリハムシのダブルパンチでとうとうノックアウト。
真夏の暑さで除草作業も憂鬱になり、家庭菜園の畑から眺めるだけでその夏は終わりました。

そんな私が万次郎かぼちゃに出会って、台風とか長雨にたたられながらそれでも、毎年順調に収穫ができるようになったことをここで記したいと思います。

つづく