2018年2月14日水曜日

万次郎かぼちゃの栽培方法 まとめ

万次郎かぼちゃ作りのポイント

かぼちゃは土手かぼちゃという言葉があるくらい、強い作物です。と一般に言われますが、農家の方からすると日本かぼちゃは売れないし、西洋かぼちゃは、暑さや寒さに弱いし、肥料食いだし、すぐに病気や害虫がつくし、しかも整枝作業が面倒。そのくせ収量も収益性も低い。また、畑を占有する面積も期間も長いため、他の作物を作った方が儲けがいい。と言われるのではないでしょうか。

熊本のように県がバックアップするという場合を除いて、農家の方が万次郎かぼちゃを作る場合は、秀品率をあげる(青果卸用)。収量を増やす。販売先の確保。と問題が山積みです。
しかし、耕作放棄地にすると税金が高くなるのでとか、畑をする時間がなくてあまり手をかけられないといった方には、万次郎かぼちゃはおすすめです。

万次郎かぼちゃ栽培ポイントの一つ目は、貧栄養状態を維持すること!です。かぼちゃの実が熟してくると葉が黄化してくるぐらいが丁度よいです。収穫時にも分かりやすいですし蔓の暴走も防げます。貧栄養状態というのは、土壌に栄養素が全く無い状態ではなく、かといって一般書にあるような堆肥が1aに何tとか化成肥料をなん㎏というのは必要ありません。
かぼちゃはもとより吸肥力が強い作物ですが、万次郎かぼちゃは桁違いです。また、貧栄養状態の場合はしっかりと不定根がはびこって株が風に強くなります。

万次郎かぼちゃを育成している先輩(師匠?)は、耕作放棄地にトラクターをかけて、牛糞堆肥を突っ込み緑肥をまいたらあとは何年も無施肥で問題ないと言っていましたが、実際に無肥料無農薬で栽培される農家の方もいるようです。


「畑に足りないものだけ足してあげるぐらいが丁度いい」「肥料をあげると貯蔵がきかなくなる」とお話ししているのは高知ものべ川有機農業推進協議会の山中会長です。この方は一株で200個とる猛者です。

二つ目のポイントはできる限りほ場に入らない!です。人工受粉や誘引作業など仕方がない場合以外は近づかないようにします。
注意していても服にかぼちゃのトゲが引っ掛かったり、つまづいて茎や葉が折れます。万次郎かぼちゃがうどんこ病にかかったという話は聞いたことがないですが、株が弱るとモザイク病やうどんこにかかるそうです。
あと、挿し木苗は抵抗力が弱いのでモザイク病がでやすいらしいです。ぼこぼこの奇形果は食べたくはないですね。

モザイク病は治療法が全く見当たらない恐ろしい病気なので、発症が見られたらすぐに切除してほ場から離れた場所で処分しましょう。勢(せい)があれば感染していても表にはでてきません。

三つ目のポイントは、収穫時期を見極める!です。せっかく苦労して作ったかぼちゃです。おいしくいただきましょう。若取りは食べれませんし、熟すと味が狂います。霜が降りれば葉や茎は溶けるように枯れていきます。天気予報とにらめっこの日々が続きますが、急な早霜の場合はパオパオやブルーシートをかけてしのぎます。川の側や山裾の方は風が強く霜が降りる予報でなくとも痛みますので早めの収穫を心掛けてください。

四つ目はキュアリングの期間はお好みで!です。私が一番おいしく感じるのは10日から15日前後です。万次郎かぼちゃのすごいところは貯蔵期間の長さ(約1年)ということもあって長く置くこともできますし、インターネット上では2ヶ月置けば糖度が高くなるとありますが、私は香りや食感は劣化していくように感じます。ご自身にあったキュアリング期間で賞味ください。





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